ノアロー / 下北沢モザイク


 MySpaceで耳にして、衝撃を受けたノアローのライブをみた。

 ボーカルが女性で、あとは、ギター、ベース、ドラムが男性というメンバー構成。

 音が鳴り始めるや、観客は、息をひそめてただ聴き入ることしかできない。
 拍手もない。拍手しないのではなく、拍手することができない。

 照明は暗めで、メンバーの表情もほとんどうかがえない。メンバーの動きもほとんどない。つまり、視覚的な変化は、ほとんど全くない。サウンド面でのアレンジも基本的にシンプルなのであるが、その音世界だけで完全に場を支配して、全くだれない。


 雪深い地域の屋根裏部屋で、ひそやかに紡ぎ上げられた音、あるいは、モノクロでしか表現できない何かを表現した音というような感じがする。
 以前、ブログに書いた時には、平成の森田童子、と書いたが、抑制のきいた叙情性をたたえたベルベットアンダーグラウンド、という気もする。


 とにかく、MySpaceで耳にした時の衝撃は、ライブを見ても全く変わらなかった。


 この日は、いろいろな意味で、忘れられない七夕の日となった。 



ノアロー
http://www.myspace.com/noiraud